【No,142】究極の鍛錬

「究極の鍛錬」を読む目的

人よりも優れた成果を残し、成功したいから。

「究極の鍛錬」を読んで良かったこと

自分がコンフォートゾーンに収まっていることを認識することができた。

学びのなくなってしまうコンフォートゾーンから抜け出すために、常に自分を追い込まなければいけない。

 究極の鍛錬 メモ

達人と素人の違いは特定の専門分野で一生上達するために、考え抜いた努力をどれだけ行ったのかの違いなのである。

究極の鍛錬にはいくつかの特徴的な要素がある。そして、それぞれが検討に値する。その要素とは

① しばしば教師の手を借り、実績向上のため特別に考案されている。

② 何度も繰り返すことができる。

③ 結果に関し継続的にフィードバックを受けることができる。

④ チェスやビジネスのように純粋に知的な活動であるか、スポーツのように主に肉体的な活動であるかにかかわらず、精神的にはとてもつらい。しかも、

⑤ あまりおもしろくもない。

これに対し もっとも素晴らしい業績を上げる者は、結果ではなく、結果に至るプロセスを目標におく。

たとえば、単に注文を取るというのではなく、顧客が語っていないニーズを見極めることに焦点をおいて目標を設定する。

ここに明らかな究極の鍛錬の要素を見て取ることができる。

その要素とは、 自分が選んだ分野で達人になろうと大きな投資を行うこと、より熟達した指導者を求めること、学びのなくなってしまうコンフォートゾーンを抜け出すために自分を常に追い込むこと、常に自己の限界に挑戦することである。 

シカゴ大学の心理学者ミハイ・チクセントミハイ教授は、究極の鍛錬が求めているものと内的動機づけを結びつけると考えられるある一つのメカニズム(いくつか存在するかもしれないもののうち)を提唱している。

チクセントミハイ教授の提唱する有名な「フロー」という概念は、人が仕事に完全に熱中すると時間がゆっくり流れるように感じ、喜びが高まりほとんど苦痛がなくなる心理状況を指す。

この心理的に「ハイ」になる状況は、取り組んでいる課題がその人の技能にマッチしているときに発生する。

簡単すぎると退屈になり、難しすぎれば 苛立ちを覚える。

人が仕事を覚えていくと、より高い目標をめざさなければならない。
フローの経験を続けたいと思えば、より高い技能でこうした挑戦を行っていかなければならない。

こうした調査の成果を踏まえ、アマバイルは当初立てた自らの仮説を修正するに至った。その修正された仮説とは、「内的動機は最善のもので、抑制的な外的動機は創造性において有害である。しかし内的動機を強めるような外的動機づけは高い効果をもちうる」 というものだ。

 同世代の人間よりも能力を高めるよい方法の一つは、タイガー・ウッズがやったように人より早く始めることだ。
それによって究極の鍛錬の累積量を増やすことができる。

どんな年代であれ際立った存在になることは注目され称賛される素晴らしい方法だ。
注目され称賛されれば、乗数効果への燃料となるうえ、生まれつきの能力に依存しないで究極の鍛錬をやり遂げられるようにしてくれる。

水泳、体操、チェス、バイオリン、ピアノの分野では人生の早い段階で鍛錬を始めた人たちが達人になっていることは注目に値する。

乗数効果に火をつける他の方法は、 競争者が少ないところで学びはじめることだ。
十万人の同世代が住む街より百人の同世代の人間が住む町で数学の天才児になるほうが簡単なことだろう。

それゆえ、能力について私たちのもつ信念は、悲劇的なまでの制約条件となる。

「偉大な業績」を上げた人はみなその過程で大変な困難に遭遇している。そのことに例外はない。

もし正しい訓練を行えば問題は克服できると信じているなら、少なくともこれまでにないほど素晴らしい能力を手に入れることができるだろう。