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【No,116】営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて

野村證券でトップの成績を残した営業マンの、
営業に関する具体的なノウハウが書かれている。

今まで読んだ営業の本の中で一番参考になった。
もう一度読み返そうと思う。

営業マンにはかなりオススメの本。

 

営業 メモ

 

私の考える理想の営業は「顧客に必要とされ、日々成長が実感でき、しかもストレスフリーな職業」である。  

 

 

御用聞きのレベルを脱するには、
顧客に会う前にニーズの仮説を準備することだ。

 

 

確率論で考えれば、「顧客をどう説得するか」ということより、「どの顧客を説得するか」の方がはるかにインパクトがある。

前工程のマーケティングで優良顧客を見つけ出していれば、初回面談からプレゼンに行ける率も、プレゼンからクロージングに行ける率も飛躍的に上がる。

 

 

つまり、ニーズがあるかわからない100人にアプローチするより、ニーズがありそうな20人を統計的に抽出して、丁寧にアプローチする方がはるかに成約率が高く、それは会社にとっても営業にとっても顧客にとってもWin - Win - Winになるということだ。

 

 

仮説営業が特に本領を発揮するのは、顧客の課題(ニーズ)を特定する場面だ。  

限りある情報から顧客の課題を推測して、初めてコンタクトを取るときにいきなりその仮説をぶつけるというのが私の営業スタイルの最大の特徴だった。

 

 

営業には奇抜なアイデアは不要で、因子の見落としさえなければ結果は必ずついてくる。  
これが私の持論だ。

 

 

私はこのインサイドセールスの持つ2つの意味合いはもっと注目されるべきだと思うし、仮に会社にインサイドセールスチームがないとしても、営業はもっと自分の日々の行動を数字で徹底的に追い続けるべきだと思う。

営業をすべて数字で把握することの心理的メリットは計り知れない。
数字を追い続ける最大のメリットは、営業は確率の世界でしかないことを意識づけできることだ。

 

 

それに1年間、毎日営業をやって、毎日仮説を立て、振り返りをしていれば、絶対にさまざまな課題のパターンが見えてくるし、課題のパターンが見えれば解決策のパターンも見えてくる。  

そしてそのパターンの数は、おそらく多くの営業が漠然と考えている数よりずっと少ない。  

自分の業界に存在する課題と解決策のパターンをすべて頭に入れようということなど大半の営業は考えもしないかもしれないが、売れる営業はそのための努力を毎日している

 

 

まず、相手にメリットを感じてもらう伝え方として、「私たちはあなたに◯◯に関して貢献ができる」よりも、「これをするとあなたは◯◯を得ることができる」の方が強い効果がある。

 

 

営業とは、限られた時間のなかでどれだけパフォーマンスを出せるかという勝負なのだと思う。

 

 

相手の課題(と思われる話)の遠からず近からずのところから始めて、いつの間にか本題に入っている。
これが理想の面談だ。 私はこれを戦略的雑談と呼んでいる。

 

 

私が理想とする仮説営業は、高い問題解決能力を持ち、なおかつ顧客に寄り添える人間臭さを兼ね備えている、まさにドラえもんだ。  

このうち、ビジネス的信頼を勝ち取るためには、とにかく課題の圧倒的なスペシャリストになるしかない

課題と解決策の型を増やすこともそうだし、業界の話題にキャッチアップしていることもそうだし、相手が気づいていないクリティカルな課題を浮き彫りにすることもそうだ。

 

 

ステップ① 信頼されないことをしない

ステップ② 相手との共通の話題や体験を持つ

ステップ③ 相手の価値観に共感する

 

 

人間的信頼を構築するときの究極形は、その人の哲学や生き様に共感することだと思っている。

人間的信頼を本当に得たいのであれば、相手を好きになり、相手のファンになるというプロセスが必要だ。
相手の価値観の素晴らしいところをもっともっと知ろうとすればいい。

その時点までは、こちらの営業の事情なんてどうでもいいというスタンスが求められる。
特にオーナー経営者の場合は、経営理念がその人の価値観そのものだ。

だから私はどれだけ忙しくても面談前にその企業のHPを開いて経営理念や会社のビジョンが書かれているページをチェックした。

 

 

動的な情報のヒアリングで聞き出さないといけないのは次の4つの要素だ。

◉ありたい姿はどんなものか?(ゴールが見える)

◉現状はどうなのか?(ギャップ・課題が見える)

◉そのギャップはどれくらいの深刻度なのか?(痛み・本気度がわかる)

◉どうやったら埋まりそうだと思うか?(期待値や制約条件が見える)

特に重要なのが「ありたい姿」と「現状」だ。
そのギャップこそが課題であり、仮説ベースで用意した課題をより正確、かつ具体的なものにするためには、「現状」と「ありたい姿」をどんどん深掘りしながら聞き出す必要が出てくる。

 

 

その結果、導き出した結論は、ニーズ喚起の仕方には4つの要素があるということ。
そして、その条件を多く満たすほど成約率が高まることだった。  
商談を決定づけるニーズ喚起の4大要素は次の通りだ。

① 必然性
② 効用
③ 実現可能性
④ 緊急性  

これは新規開拓だろうと、販売員だろうと、ルート営業だろうと同じ。
セールストークを考えるときや提案書をつくるときに、これらの4つの要素をできるだけ盛り込めるようにしたい。

 

 

ニーズ喚起が十分できた状態というのは、「頼むからその商品を提案してほしい」と思う状態になることだ。

低関与型商品ならニーズ喚起は少しでいいが、高関与型商品は買いたい、買わないといけないという気持ちをパンパンに膨らませないといけない。

 

 

受付突破が最初の大きな山だとしたら、ニーズ喚起が次に挑む巨大な山
そのあとに続く商品プレゼンやクロージングは、ニーズ喚起と比べたら「丘」でしかない。

 

 

① (面談時に合意した)課題の復習から始めてニーズを温め直す

② 課題が解決された先に辿り着ける可能性のあるゴールの、大きな絵を   見せる

③ 具体的な実行策について話す  

というのが、プレゼンの基本の型だ。

 

 

「オーナー経営者」と「サラリーマン経営者(雇われ社長)」と「担当役員(部長)」。  
この3者は、大きな権限を持っているという意味では共通だが、置かれた立場はまったく異なるため、刺さる言葉も異なる。

私はこの3者で、プレゼンの仕方やプレゼン内容そのものを、攻めか守りか、その中間かというように変えていた。  

 

オーナー経営者に刺さるのは攻めのプレゼンだ。
「これを導入したら他社より先にいけますよ」とか「どこもまだやっていないので、先にやってしまいましょう」といったように、会社がどんどんアップデートされていくイメージを植え付けると効果的だ。

相手の目標を聞き、その目標の話をしながら現状への危機感や将来へのビジョンの意識を高めれば、大きな金額のプレゼンも投資と考え、勝負することがある。  

オーナー経営者に対して経営課題解決の営業をするのであれば、表面的な課題解決の手順に加えて、そもそも経営課題を解決したいのはなぜなのかという、課題の裏にある動機や情熱を高めた状態で説明するとなおさらよい。
そうしてこそ経営者を動かす力が生まれる。  

 

対極的に、担当者・部長クラスは守りのプレゼンがよく刺さる。  
彼らの多くは経営者や役員など上の立場から怒られたり、マイナスの評価になったりすることを嫌がる、減点方式の考え方の人が比較的多いので、「他社も導入しているので、このチャンスを逃すと遅れを取るかもしれませんよ」といったようなロジックだと反応がいい。
もし評価制度がしっかりしているところだと、その担当者の方の評価項目を上げる話もよく刺さる。

 

サラリーマン経営者はちょうどその中間と考えるとよいだろう。
 彼らは経営判断を任されているとはいえ、結果をオーナー家なり大株主に報告する義務がある。

粗相があれば株主総会で経営責任を問われて解任されるケースもあるので、会社を前進させ続けつつも大きなリスクを冒すことには消極的であることが多い。

 

 

言葉としては謙譲語を多用しているわけだが、実際は「買ってほしい」「契約してほしい」というエゴが伝わってしまう。

いくら言葉でへりくだったところでダメなのだ。
世の中の営業パーソンは、ここを誤解していることが多い。  

私たちは、相手の課題の解決策のためのアイデアを提供しているわけであって、こちらが売り込みたいものを提案しているわけではない。
その前提を間違えないようにしたい。  

だからこそ、表現としては、少し大げさなほど何度も相手が主語である形でプレゼンをすると相手に想いは伝わりやすくなる。

人は、他人の話を言葉の内容だけで聞いているのではない。
「相手のために」という気持ちは、精神論ではなく、実際に言動だけでなく「全身」から伝わる。  

また、対等な関係を築くという意味で言えば、ある分野のスペシャリストだということをきちんと示し、認めさせることも重要だ。
とくに金融や不動産といった情報の非対称性が大きい分野は、世の中のハイエンド層からすると自分が知らない分野であり、立場が逆転する分野だ。

だから相手を尊重しつつも、こちらもプロとしての言動が求められる。
できれば顧客から「先生」と呼ばれるくらいの存在になると、主導権を得やすくなり、また受注する可能性も高くなるし、受注金額の桁も変わってくるだろう。

 

 

営業という仕事をしている限り数字は追い続けないといけないが、「売れればいい」という考え方は、私は嫌いだ。

「売ったことで顧客の抱える課題が解決されることが目的」と考える営業の方が、絶対に価値があるし、きっと顧客からも信頼されるはずだ。

 

 

顧客の課題を個別に解決するだけでなく、それが最終的にどのように顧客の将来を変えていくのか、という全体の視点を備えたストーリーを持つことこそ、次世代の営業に求められている視点なのだ。

 

 

だから、プレゼンが終わった段階から、1秒経つほどに成約率は下がっていくと思った方がいい。  

目安としては金額が小さな案件であれば3、4日。金額が大きいなら1週間くらいがちょうどいい。

 

 

クロージングで失敗する5つの原因  

ヒアリングを丁寧に行い、時間をかけて提案書をつくったのに、クロージングで失敗するケースは当然起こる。  
失敗を次回に活かすために大事なことはその原因分析だ。  
クロージングで失敗する原因は5つ考えられる。

① ゴールのズレ  
顧客の「ありたい姿」を読み間違えたケース。
こうしたそもそものレベルでズレが生じるのは、数を打てば当たるスタイルの営業がほとんどだ。

② ゴールと課題のズレ  
顧客の「ありたい姿」に近づくために設定した課題が、実は課題ではなかった、もしくは優先度の低い課題であったケース。  
ヒアリングとニーズ喚起に時間をかけているならこのケースは滅多に起こらないが、起きたとしたら言語化されていない隠れた課題がある可能性がある。

③ 課題と解決策のズレ  
課題は合っているが、解決策が的外れだったり、相手が望んでいなかったりするケース。
特に相手が望んでいないケースはよくある。動的情報のヒアリング不足が原因。

④ 解決策と商品・サービスや諸条件のズレ  
解決策の大筋は合っているが、具体的な商品や仕様・価格・納期などの細かいところで折り合いがつかなかったケース。
これは静的な情報のヒアリング不足が原因。
調整可能な範囲であれば再提案すればいい。

⑤ 信用不足  
プレゼンは完璧でも、そのもっと手前の段階で「この営業は信用できない」「一緒に仕事をしたくない」と感じているケース。
これは信頼関係の構築不足が原因なのでアイスブレイクからやり直す必要がある。

 

 

メジャーリーガーのイチロー選手の以下のような有名な言葉がある。

「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道」  いま自分にできること。
頑張ればできそうなこと。
そういうことを積み重ねていかないと、遠くの目標は近づいてこない。  

一つひとつの歩みはあまりにも小さく、
ときには「自分は進んでいるのか?」
「この道は合っているのか?」
「これって本当に自分がやりたいことだったのか?」と、いろいろな迷いが生まれるかもしれない。  

ただ、一つだけ、確かなことがある。  
それは、「間違いなく1段ずつ、そして1階ずつ上がっている」ということだ。
「景色が似ているので気づかない」かもしれないが、正しく頑張っていれば必ずそうだ。  

そして近いうちに久々に下を見る機会に出合ったときに、「自分はこんなに高いところまで来たんだな」と気づくはずだ。

 

 

定期的に思考を言語化する  

講演などをすると、若手の営業からたまに「どうやったら短期間で成長できますか?」と聞かれることがある。  

それに対しては「インプットとアウトプットを繰り返すこと」としか答えようがない。  

業界の知識を学んだり、コミュニケーションテクニックを本で読んだりする定期的なインプットは多くの人がすでに実践しているはずだ。  
でも、定期的にアウトプットしている人には滅多に会わない。  

たとえば本で学んだ知識や先輩に教わったことを現場ですぐに使ってみるのも立派なアウトプットだ。
たまに思い出せなくてしどろもどろになるけど、定着したかの検証で行っているだけなので気にすることはない。
その点、テレアポや飛び込み営業はアプローチ件数が多いわけだからアウトプットのチャンスはいくらでもある。  

私は現役時代、課題があったら因数分解していたと書いたが、因数分解もまさにアウトプットだ。  
営業の型、経営課題の型、課題ごとの解決策の型、性格の型。
こうしたものを何回マインドマップで分解したかわからないくらい何度も何度も分解した。
マインドマップだけではなく、手帳にも殴り書きした。  
分解とは思考を深掘りすることだ。  
そして深掘りするからこそ、いままで気づかなかった課題が見え、課題が見えるから解決策をひねり出そうとする。  

この本では私が実践していた細かいテクニック的な話も盛り込んだが、それらはすべて私が実際に壁に直面したときに課題を分解して、仮説を立てて実験してきた結果だ。
だから、100%わからないからと言って深掘りを止めることはないし、むしろわからないときこそ深掘りをすべきだと思っている。

 

 

だから私は手紙を書いたりする時間を捨てて、顧客の情報収集と仮説構築、金融知識の勉強や業界の研究、そして、ここが一番重要だが、日々の振り返りに時間を割いた。

字のうまさでは先輩に勝てないかもしれないが、成長速度だけは絶対に負けないようにしたのだ。

 

 

業界の勉強をすること、課題と解決策のパターンを増やすこと、コミュニケーションスキルを磨くこと、プレゼンのテクニックを身につけることなど、やるべきことはいくらでもある。

もちろん、すべてを同時にやろうとしても時間が足りない。  
だからこそ時間配分を意識すべきであり、自分の苦手とする領域のなかでも特に改善効果が高そうなものから一つひとつ、確実に潰していけばいい。

 

 

月日が人の成長を決めるわけではない。
インプットとアウトプットをどれだけ繰り返したかで決まるのだ。

 

 

なぜそのモチベーションを維持できたか。  
それは毎日のセルフトークのおかげだと思う。  
セルフトークとは、自分の目的・目標意識をこのレベルまで高める仕組みだ。  

具体的な例でいえば、たとえば私は毎朝自分の目標を鏡の前で唱えていた。
また、家に帰れば振り返りの時間を取り、自分と対話をしながらPDCAの回し方について考えていた。  
また、毎月の数字目標を携帯電話の暗証番号に設定していたこともあるし、社会人2年目のころはMBAに行くことが目標だったから1日の朝昼晩に「今年中に3年目までの全社員のなかでトップセールスとなり、2年後MBA留学に行くためのチケットを手に入れる」とリマインドされるようアラームを設定していた。  

やや暑苦しく見えるかもしれないが、これくらいの仕組みを用意すればモチベーション維持に大きく役立った。
もともと人間は、浮き沈みがあるものだ。  

営業は、頭も使えば身体も使い、数字も達成しなければならない大変な仕事だ。
なかには避けたい業務、面倒くさい業務もあるが、それもこなさなければならない。
そうした嫌なことは、ただでさえモチベーションを下げる。

だからこそ、そうした日々の業務が、自分が本当に叶えたいと思っている目標につながっているのだということを絶えず意識することが、継続的な努力のコツなのだ。  

達成したい目標があるのなら、それを目的とセットで身体に染み込ませておくことは重要だ。

 

 

前職時代、1期下の後輩の育成担当になったことがある。  

彼は自分で考えて動くことが「苦手」ではあったが、「やりたい」と思っていた。
そのため、そのとき私は次のようなことを徹底的に教えた。

 

◉何事も仮説に基づいてスピーディーに判断・行動すること

◉日々の営業活動を数字で追うこと

◉悩んだら課題を分解してみること

◉ボトルネックや顕在化していない課題を常に探し続けること

◉課題と解決策のパターンを増やすこと