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【No,122】タンパク質とアミノ酸 前編: 山本義徳 業績集 2

 

アミノ基転移酵素をつくるためには「ビタミンB6」が必要となります。

タンパク質の摂取量が多い場合、ビタミンB6が不足しないように留意する必要があります。

 

 

しかし実際問題として、超大量にタンパク質を摂取しても、腎臓にもともと問題のある場合でない限り、特に健康問題は生じません

 

 

またDIT反応により、タンパク質摂取による消費カロリーがむしろ増加する可能性もあります。

DITは「食事誘発性体熱産生」のことで、食物を摂取すると、それを消化したりエネルギー化したりするときにカロリーが消費され、熱が発生する代謝のことを指します。

この反応は体温をキープするために使われるのですが、糖質によるDITは約5%、脂質によるDITは約4%なのに対し、タンパク質によるDITは30%と、非常に高くなります。

糖質や脂質に比べると、消化吸収およびその後の代謝過程において、タンパク質は非常に複雑なため、このように高いDITが発生するのです。

 

 

ですから身体を大きくしようとして大量に糖質を摂取している場合、むしろタンパク質は少なめでも構いません。

逆に糖質を制限している場合、プロテインスペアリングが起こらないため、タンパク質の必要量は増加します。

 

 

これら数々の原因により、結局タンパク質の必要量が増えてしまいます。

数多くの研究によって、ハードな運動をする場合は一般的な量の2倍以上のタンパク質が必要だとされています。

Butterfieldらによれば、非常にハードにトレーニングする場合は体重1kgあたり、2.2gが必要だとしています

 

 

これらの結果から、ハードにトレーニングする場合でも炭水化物を普通に摂取しているのならば、一日に体重1kgあたり、2.2~2.3gを目安に摂取しておけば問題ないものと思われます。

 

 

トレーニングによって乳酸が発生すると、体液は酸性に傾きます。

これを放置しておくと、タンパク質合成が上手くいかなくなってしまいます。

ビタミンB群や重曹、クエン酸などに、酸性に傾いてしまうのを防ぐ働きがあります。

トレーニング後はこれらを摂取することにより、速やかに乳酸を除去するように栄養条件を整えたいところです。

 

 

4.1なぜプロテインが必要なのか

 

プロテインは本来タンパク質のことですが、食物からタンパク質を抽出して粉にしたものをプロテインパウダー、略してプロテインと呼ぶのが通称となっています。

アスリートに必須と言えるプロテインですが、食事と比べてプロテインにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

○余計なものが含まれない
タンパク質は肉や魚、卵などに多く含まれますが、それらは同時に脂肪も含み、多くのカロリーが付いてきます。筋肉を増やしたいのに、余計なカロリーを摂取して体脂肪が増えてしまうようではいけません。

○胃腸への負担が少ない
大量のタンパク質を摂ろうとして大量の食事をすると、胃腸へも負担がかかります。しかしプロテインなら溶かして飲むだけですので、胃腸への負担は少なくなります。

○手間がかからない
食事をするには買い物して、料理をして、食器を揃えて、盛り付けて、咀嚼して、片づけて・・といった手間がかかります。
しかしプロテインならシェイカーに水を入れて振って飲み、シェイカーを洗うだけです。

○安い
プロテインは高いと思われがちですが、海外のサイトを使うと非常に安価に入手できます。

 

 

○ホエイプロテインの種類

 

・ WPC(Whey Protein Concentrate)
現在もっとも多く市場に出回っているホエイプロテインが、このWPC(濃縮ホエイプロテイン)です。

まずは牛乳をカゼイン(牛乳に含まれるタンパク質の一種。消化吸収が悪く、あまりプロテインの材料としては向いていない)とカード(凝乳。ヨーグルトのこと)に分離します。
このカードを酵素処理し、水を抜いて行くとチーズが出来るのですが、その抜かれた水にホエイが含まれるのです。

ヨーグルトを食べると、上澄み液を見ることがありますが、それがホエイです。
そこから水分を抜いて精製したものが、WPCとなります。

WPCのタンパク含有量は、平均して100gあたり70~80gです。

 

 

・ WPI(Whey Protein Isolate)

WPCには乳糖や乳脂、灰分などが含まれるのですが、それらを取り除いてタンパク含有量をさらに高めたものがWPIです。

WPIのタンパク含有量は100gあたり90g以上にまでなります。

また精製度が高い分、WPCよりも消化吸収速度は早くなります。

なおWPC→WPIとするときの処理方法として、「フィルター膜処理」あるいは「イオン交換樹脂処理」などがあります。

フィルター膜処理の方はタンパク質を低温で処理できるというメリットがあって、熱による変性の心配がありません。

しかし余計なものを除去して純粋なタンパク質だけを取り出すという点では、イオン交換樹脂処理の方が優れており、タンパク含有率の高さを求める場合にはイオン交換樹脂処理が勝っています。

ただしWPCには乳糖がかなりの割合で残っており、牛乳を飲むと下痢してしまう乳糖不耐性の人の場合、WPCでも同じようなことが起こってしまいます。

この場合、WPIを選ぶようにしましょう。

価格はWPIよりも少し高くなりますが、タンパク含有率が高いことを考慮すると、タンパク質1g当たりでの価格は大差ないものです。